吸血鬼

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「吸血鬼」とは、人の生き血を栄養源とする存在のことである。キャラクターは西洋風のロリ美少女である場合が多い。主人公が何らかの事情で死亡し、その眷属となるのが王道パターン。

吸血姫のリブラ


俺、草薙柊真は神光学園に通うごく普通の学生だ。唯一の肉親である母さんが亡くなって一月あまりが経ち。親しい友人たちのおかげで、普段通りに振舞える程度には傷心が癒えた頃、それは起こった。唐突な拉致。訳も分からず、身動きも出来ない状態のまま、連れられた場所に、ソレは居た。玉座に腰掛け、頬杖をついてこちらを睥睨していた。イリス・プミラ。彼女は自分のことを吸血鬼のなかでも特別な存在である始祖のひとりだと語った。そして、俺にもその始祖のひとつ、アンブロシェ家の血が流れているとも。蛇に睨まれたカエル。そんな言葉が脳裏をよぎる。今すぐ声をあげてこの場から逃げ出したい衝動に駆られるものの、身体は動かない。「さあ、とっておきの因子を与えてやる。次代の始祖となり、私のもとへ来い」伸ばされた腕がゆっくりと俺の腹に埋没していく。「感じろ。お前の中にある力を。人間としてのオマエは今、死んだ。血の掟に従い、その役目を果たせ」少女が何を言っているのか、俺にはさっぱりわからなかった。ただ、これまで生きてきた俺という存在が根本から書き換えられていく。「ようこそ我らの世界へ」

気がつけば、俺は人間を辞めさせられてしまっていた。それも、中途半端な状態で。そのおかげなのか、イリス・プミラの下から逃れることが出来たのはよかったものの、俺はこれから一体どうすればいいのか。しかし、途方に暮れる暇もなく俺の周囲は忙しなく変容していった。かつて俺の父親に仕えていて、アンブロシェ家の再興を願う、人狼メイドのマリ。もうひとつの始祖の家から婚約者として押しかけてきた、生粋の吸血鬼のカレン。教皇庁の特務機関ルビナから、俺のことを探りにきた、ハンターの葵。イリスから追っ手として放たれた、眷属化された少女リコリス。俺は、変質した自分の身体に悩まされながら、個性的な面々に振り回されていく。

そんなある日。朝か…寝起きは悪いほうではなかったんだが、これも吸血鬼化の弊害か朝はすごく眠い。重い頭を振ってなんとかベッドから這い出る。指輪を通したチェーンネックレスを首に掛け伸びをひとつ。なあ、聞こえてるか?性気が足りないとか言ってたから、櫻子の血を吸ったあとならまた聞こえてくるかと思ったんだけど、予想は外れたみたいだ。あの声にはいろいろ聞きたいことがあったんだけど。やっぱ幻聴の可能性も…いや、ないか。時差ボケなのか、夜行性だからか。今日もカレンは朝から油断しまくりである。できれば俺も寝てしまいたい。ほれ、早く起きないと茶が冷めるぞ―マリと櫻子から性気を補充できたからか、こういう姿を見せられても吸血衝動に駆られることはなくなった。しかし、それも数日が限度だろう。普段の生活で俺は性気を無駄に消費してしまうらしいし、昨夜みたいな襲撃を受けたら、抵抗しないわけにはいかない。「しかし吸血衝動が抑えられてるからとはいえ、カレン様のこの無防備な姿ですよ?それに何とも思わない?」なにが?「ほらご主人様。白い肩。ちら!」だからなにが?「オマエはそれでも男か!」「マリさんこそご主人様にお前だの、私の服をはだけさせるだの、メイドとしての自覚はおありなのですか?指ぱっちんしますわよ?」「起きちゃった!」今日も賑やかだな…ほら起きたんならそんな格好してないで、はやく着替えて学園の準備しろよ?「細かいことはいいのですわ…」起きろ!

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